はじめに
最近の記事の中で、fpの色がしっくりくる一方で、ニコンZの色にどこか違和感を覚える、Lumixが気になる、というようなことを述べた。ただ、だからといってニコンのカメラが嫌いになったわけではない。むしろ逆で、良いところははっきりしている。くっきりとはっきりとした解像感、情報量の多さ、写実的で見たものをそのまま持ち帰ってくるような描写。自分の用途であれば十分すぎるほどのAF性能もあるし、多少ラフに扱っても不安を感じない堅牢さもある。道具としての信頼感は、やはり大きい。

ニコン機の色について
最近気になっている色に関しても、一括りにはできない。Zfではコントラストや発色の出方に違和感を覚えることがある一方で、Z6Ⅱに関しては印象が異なる。彩度やコントラストがやや控えめで、全体として落ち着いたトーンに収まりやすい。少なくとも自分の中では、Z6Ⅱは「調整していける素直さ」を持っている。だから、この先も手放すことはないと思う。

落ち着いた表現にしたい時
では、そのニコンをどう使っているか。例えば、あっさりとした情緒的な雰囲気に寄せたいとき。そんな場面では、Voigtländer APO-LANTHAR 50mm F3.5を組み合わせることが多い。このレンズの描写は、解像はしているのにどこか柔らかい。過剰に主張することがなく、被写体と空気を穏やかに繋いでくれるような感覚がある。更に、RAW現像では、カメラマッチングの「ポートレート」を起点に調整していく。コントラストを抑え、中間調を丁寧に整え、色は乗せすぎない。派手さはないが、どこか落ち着いていて、見ていて疲れないトーン。侘び寂びとまでは言わないが、あっさりとしていて、穏やかで、どこか和の空気を感じるような仕上がりに近づけていく。

おわりに
こうして意識的に扱ってみると、同じカメラであっても写真の印象は大きく変わる。だからこそ、それぞれの特性に合わせて使い分けることに意味があるのだと思う。すべてを一台で完結させようとするのではなく、それぞれの得意な領域を引き出す。ニコンでしっかりと“残す”こともできるし、fpで“滲ませる”こともできる。そのどちらも、自分にとっては必要な表現だ。これからも機材そのものに振り回されるのではなく、機器の特性を理解した上で、その都度最適な使い方を選んでいきたい。そうやって関わっていく方が、きっと長く楽しめるはずだ。機材を変えることよりも、向き合い方を変えること。その積み重ねの中で、自分なりの落としどころが見えてくればいいと思っている。

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